オンデマンド公共交通  | Shotl × 小田急電鉄

 

 

日本の大手公共交通機関である小田急電鉄は、2019年にスペインのモビリティ新興企業Shotlとのパートナーシップを確立しました。 自家用車使用削減により温室効果ガスと大気汚染物質の排出削減を目標に、神奈川県で新しいオンデマンド輸送サービスを試験運用しています。

 

パートナー

大手私鉄:小田急電鉄株式会社

小田急電鉄は、1923年創立の小田原急行鉄道が前身となり、1927年に鉄道事業を開始、1948年に小田急電鉄株式会社として設立されたされました。大手民営鉄道16社の1つで、運輸業界の主要なプレーヤーです。全長120営業キロで1日あたり210万人の乗客数を誇り、小田急新宿駅に始まる70駅のうち11駅は1日の乗降客数は10万人超です。小田急グループには、小田急バス株式会社、タクシー運行の小田急交通株式会社などがあります。同社はまた、運輸業と相乗効果を発揮して、流通、不動産、観光などの関連分野でも事業展開しています。

近年、小田急グループは循環経済関連の新事業開発を通じて、気候変動問題に取り組んでいます。Mobility as a Service(MaaS)アプリケーションEMotなど、現在の公共交通機関の提供を補完する新しいモビリティサービスにも積極的な取り組みを見せています。

 

スペインのオンデマンドモビリティ方針事業者:Shotl

2017年にスペインのバルセロナで設立されたShotlは、公共交通機関が商用バンや小型バスのネットワークを通じてオンデマンドのモビリティサービスを提供できるようにするモビリティプラットフォームであり、都市交通の二酸化炭素排出量の削減に貢献しています。Shotlのプラットフォームでは、車両は出発地と目的地ごとに旅行者を照合するアルゴリズムにより即時かつ動的に経路設定できます。

同社の目的は、大都市の住宅地、ビジネスパーク、空港、小さな村など、公共交通機関が不十分で助成金が多い地域で価値あるオプションを提供することです。 このプラットフォームは、学生や身体障害者の通勤など特定の地域住民の利便性強化に役立っています。 2020年1月時点、30万人以上がこのサービスを利用し、10か国の交通事業者、地方自治体、企業に技術ライセンスを供与しています。

 

パートナーシップ:小田急電鉄近隣地域向けの新しいオンデマンド公共交通システム

当プロジェクトに使用されている車(写真:小田急電鉄株式会社)

2019年に、小田急は新しいオンデマンドの公共交通機関(予約システムで確認できる乗客のニーズに合わせて、即時調整されたルート、降車地、時刻を備えた乗合交通システム)の開発パートナーを探していたところ、Shotl がそのようなシステムを既にバルセロナで実施していたことから、2019年9月に、神奈川県の新百合ヶ丘駅周辺で行われる共同実証プロジェクトに関する覚書に両社が署名しました。最初の実験は2020年2月から4月に行われ、1日あたり最大200人が無料でサービスを利用しました。2021年には、小田急のEMotアプリでオンデマンドの乗合タクシーを選択し支払うことで、駅を中心とする近隣住民が500カ所の乗降ポイントで乗り降り可能なシステムの実証実験をするです。このサービスは、国土交通省の後援の下、川崎市、小田急バス、川崎交通産業、神奈中タクシーの協力を得て開発されました。小田急とShotlのパートナーシップは、駅までの自家用車に代わる便利で快適な代替手段を提供することで、輸送による温室効果ガス排出量の削減に貢献しています。

ユーザーを対象とした調査では、サービスがない場合、少なくとも40%のユーザーが自家用車を使用していたことが示されました。このようなサービスは、以下の理由によりカーボンニュートラルの達成と大気の質の維持にも貢献することが期待されています:

-          「地方」では、乗客不足で閉鎖されていたバス路線に取って代わり、住民が自家用車に乗り換えることを少なくできる可能性がある。

-          日本の人口は減少し高齢化しています。年齢とともに、多くの市民は運転をやめ、バスやタクシーに乗り換えます。乗合オンデマンド交通は、道路上の車両数を最適化し、乗客なしのバスやタクシー移動を減らしつつ、快適で安価な代替手段を提供できる。

この最初の実験に基づき、小田急は、Shotlのオンデマンドシステムを、特に郊外地域に最適なソリューションの1つとして、また二次交通事業の代替オプションとして検討しています。

現在、新モビリティサービスの他のプロジェクトが日本で展開されており、革新的な技術とソリューションを提供する欧州企業と提携して主導されています。

 

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