脱炭素化分野の日欧産業協力成功事例

Japan - Europe

日EUの企業や公的機関は、再生可能エネルギー、クリーン水素、エネルギー効率、持続可能な都市、低炭素モビリティなどの分野で、温室効果ガス排出量の削減に貢献するパートナーシップを発展させています。
これらのプロジェクトは、日EUの最高の技術、専門知識、ノウハウを結集しております。日本、ヨーロッパ、他の地域で実施され、世界をカーボンニュートラルへの道に導き、革新、経済成長および脱炭素化に貢献します。 近年設立された新興企業、国際的な足跡を築く中小企業、そして老舗の大企業なども参画しています。
ここでは、気候分野での、刺激的で有望な日欧パートナーシップの成功事例を例示したいと思います。

福島県とドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州(NRW州)は、2013年以来、再生可能エネルギーやエネルギーの効率利用など、地域のエネルギー移行に関するベストプラクティスを共有しています。2017年には、さらに協力関係を深め、専門家、地元企業、クラスター、研究機関を含めた産業的側面を強化するために、双方のエネルギー機関により連携覚書が締結され、企業間のマッチング支援、二国間のワーキンググループ、展示会への出展等を行っています。

フランスの水素タクシー会社「Hype」、工業用ガス供給会社「Air Liquide」、エネルギー供給会社「Idex」の3社は、2019年にトヨタ自動車と共同で、モビリティの状況に変化をもたらすことを目的とした合弁会社「HysetCo」を設立しました。彼らは共に、世界最多の水素タクシーをパリに配備する予定です。

福島の原子力事故から2年後の2013年に設立された日本の再生可能エネルギー開発・供給企業である自然電力株式会社は、1996年に風力および太陽光発電所の建設を開始したドイツのリーダーであるjuwiとの合弁企業を設立しました。日本国内では70の再生可能エネルギー計画があり、そのモデルを日本の地理的条件と現地市場の進化に適応させて、ますます野心的なプロジェクトに取り組んでいます。

日本の大手公共交通機関である小田急電鉄は、2019年にスペインのモビリティ新興企業Shotlとのパートナーシップを確立しました。 自家用車使用削減により温室効果ガスと大気汚染物質の排出削減を目標に、神奈川県で新しいオンデマンド輸送サービスを試験運用しています。

日本最大の建設会社の1つである鹿島建設は、日本初の商業規模の洋上風力発電プロジェクトである秋田能代洋上風力発電所のモノパイル基礎を提供するべく、オランダのメーカーSifを選択しました。 これは、Sifにとっても日本初の契約となり、鹿島にとっても初の主要洋上風力発電プロジェクトでもあります。 13万世帯へのエネルギーを供給する風力発電所は、2022年に操業開始予定です。

デンマークの風力タービン製造のリーダーであるVestasWind Systemsと、世界的な製造・エンジニアリング会社である三菱重工業株式会社 (三菱重工)は、2014年に洋上風力発電業界のリーディングプレイヤーになることを目的とし合弁会社MHI Vestasを設立しました。 MHI Vestasは現在3000人以上を雇用、欧州各国で洋上風力タービンを運転する他、アジアでも初の受注を成し遂げました。 2020年後半、パートナーシップは風力発電とグリーン水素の分野で新たな発展を見せています。

産業施設のエネルギーコストと二酸化炭素排出量を削減するために設立されたフランスの新興企業であるMETRON-EVA FACTORYは2019年、日本の主要通信事業者であるNTTグループのNTTドコモベンチャーズの出資を受けました。NTTドコモベンチャーズの出資を受けたことにより、METRONはNTTファシリティーズと提携、人工知能やビックデータを使用した日本における産業のエネルギー効率改善に向けて協力連携することを目指しています。

鉄鋼業界の脱炭素化は、2050年までにカーボンニュートラルを達成するための鍵となるでしょう。世界の化石燃料のCO2排出量のうち、鉄鋼が7〜9%を占めています。水素は、製鋼のエネルギー源として、石炭の代替物としてますます期待されています。
三菱重工の子会社であるプリメタル・テクノロジーズは、オーストリアの鉄鋼ベースのテクノロジー企業であるフェストアルピーネと提携し、水素を燃料とする鉄鋼生産プラントをオーストリアに建設しています。

ドイツの世界有数の再生可能エネルギー企業であるBayWa r.e.グループは今年、鹿児島県(南西日本)にソーラーパークの建設を無事に完了しました。 この再生可能エネルギー施設は、大阪ガスと日本政策投資銀行が共同出資で設立した新しい合同会社であるD&DソーラーGKが取得しました。 このように過去10年間で、日本のエネルギー転換の促進のため、より多くの欧州企業が再生可能エネルギー開発の専門知識を共有してきました。

2021年、フランスのエージェンシーであるアデム(ADEME)と日本のカウンターパートである新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、エネルギーと環境の研究開発政策の分野で連携し30周年を迎えます。 両者は定期的に合同セミナーを開催し、両国の企業や研究機関の代表者を集めて、クリーン水素、再生可能エネルギー、循環経済、スマートシティなどのトピックを取り上げています。

ニュース

More
日欧産業協力センターでは日本語公式Facebookを開設しています。 現在皆様に親しんでいただいております英語の各SNSに加え、今後は日本語でもビジネスマッチング等のイベント情報、企業研修情報、...
弊センター専務理事・田辺靖雄によるコラム(和文・英文)掲載(経済産業研究所、RIETI) 6月24日、独立行政法人 経済産業研究所(RIETI)と一般財団法人...
弊センター専務理事・田辺靖雄によるコラムが、日本エネルギー経済研究所WEBサイトに掲載されました 7月9日、一般財団法人 日本エネルギー経済研究所(IEEJ)と一般財団法人...

Events

More
Tokyo
27/06/2021
ヴルカヌス・イン・ヨーロッパプログラム 日本人学生対象 2022年度派遣募集にあたって、オンライン説明会を開催致します。プログラムの説明のみならず、実際プログラムに参加したOBOG生から、どのような1年間を過ごし、参加して実際どうだったか体験談を聞けるとても貴重な機会です。本プログラムに興味のある、理工系学生の方々、また理工系学部関係者の方々のご参加を、心よりお待ちしております。 日時...

Library

More
再生可能エネルギー促進機関 | 福島県 X ノルトライン=ヴェストファーレン州(ドイツ) 福島県とドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州(NRW州)は、2013年以来、...
Energy Transition Agencies | Fukushima X North Rhine-Westphalia THe Prefecture OF FUkushima and The Region of...
Report: Semiconductor market in Japan Expert: Łukasz FyderekPublication date: June...
欧州グリーンディール EU Policy Insights Vol.3  欧州で行われている様々な政策について、EUサイドからの公式発表や、...