2021年、フランスのエージェンシーであるアデム(ADEME)と日本のカウンターパートである新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、エネルギーと環境の研究開発政策の分野で連携し30周年を迎えます。 両者は定期的に合同セミナーを開催し、両国の企業や研究機関の代表者を集めて、クリーン水素、再生可能エネルギー、循環経済、スマートシティなどのトピックを取り上げています。
フランスの生態系移行庁であるアデムは、地球温暖化と天然資源の枯渇との闘いに真摯に取り組んでいます。 あらゆる面で市民・経済主体・領土を、より公正でより調和のとれた低炭素で資源効率の高い社会に向けて動員します。 エネルギー、循環経済、食品、モビリティ、大気質、気候変動への適応、土壌など、全分野で、アデムは、研究からソリューション共有まで、多くのプロジェクトに助言、促進、資金提供を支援しています。 あらゆるレベルで、その専門知識と予測能力は、公共政策を導き、情報提供に貢献しています。アデムは、生態系移行省と高等教育研究革新省の共同権限が管轄する公的機関です。
アデムは、国内および欧州内外でも活躍しています。 監督省庁やパートナーと連携し工業国、新興国、発展途上国へのフランスの専門知識提供をサポートしています。 特に、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などのカウンターパートとの連携を通じて行われています。
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、持続可能な社会の実現に向けたイノベーションを支援する日本最大の研究開発機関です。 イノベーションアクセラレーターとして機能し、実用化されたリスクの高い革新的な技術を開発・実証することで、社会問題の解決に貢献します。 エネルギーと地球環境問題への取り組み、および産業技術の強化などをもその使命の1つです。 NEDOの監督官庁は経済産業省です。
NEDOは、ワシントン、バンコク、パリ、シリコンバレー、北京、ニューデリーに海外事務所を有し、国際的な活動も行っています。 欧州ではフランスのアデムのみならず、他国のカウンターパート機関とも協力協定を結んでいます。
1991年、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とフランスのエネルギー環境庁アデムは、エネルギー・環境関連分野の研究開発支援に関する公共政策のベストプラクティスを共有するため提携を決めました。 気候関連分野におけるヨーロッパと日本の間の最も古い制度的協力の枠組みの1つであり、2021年に30年を迎えます。
両者は幅広い活動と関係者の協力により、イノベーションスキルを強化し、革新的なパートナーシップを発展させることを目指しています。
この提携を通じ両者は定期的に合同セミナーを開催し、両国から官民および学術関係者を集め、両国間の新しいつながりの確立を支援しています。 この会議では、フランス国立太陽エネルギー研究所(INES)、ルノーとPSAの工場、フランスEDFのスマートグリッド研究センター、横浜スマートシティプロジェクトなどの施設、パナソニック・スマートハウス、日立セメントの廃棄物リサイクルプラントなど、企業や研究所の視察も行なっています。 毎年、メインテーマを設定しています。 過去には、エネルギーと廃棄物管理の新技術(2005)、建物のエネルギー効率と再生可能エネルギー(2007)、再生可能エネルギーと電力網(2008)、スマートシティ(2010)、海洋エネルギー(2013)、循環経済(2016)などがテーマとなっています。
2020年12月に「水素社会実現への取組み」と題したADEME―NEDO合同ワークショップWebinarが開かれ、フランスからLhyfe、Storengy、H2X Ecosystems、Akuo Energy、Energy Observer、日本からパナソニック、三菱重工、東芝、 トヨタなどが登壇しました。
両者の長期にわたるパートナーシップの他、フランスと日本の省庁は、持続可能な都市、建設、クリーンモビリティ、エネルギー転換、低炭素社会の分野で定期的かつ活発な対話を維持しています。 アデムとNEDOは、これらの制度的対話にも関わっています。