ヴルカヌス・イン・ヨーロッパプログラム
日本人学生対象
辻 竜海
ヴルカヌス・イン・ヨーロッパ2017年度派遣
語学研修: 英語 (ボーンマス, イギリス)
企業研修: Protobios (タリン, エストニア)
応募当時: 創成科学研究科化学系 在籍
 2017年4月から15週間にわたる語学研修をイギリス・ボーンマスで行った後、バルト三国最北端の国、エストニア・タリンで企業研修を行いました。当時の私はアジアの国以外には行ったことは無く、英語もあまり話せませんでした。エストニア語なんてもっての外。ただ、人生は挑戦の連続。乗り越える壁は大きい方がワクワクすると思い、エストニアでの企業研修に挑みました。この一年は私にとって楽しい年になりました。
VinE参加のきっかけ
 学生の間に海外に一年間行きたいと、手段を考えていた時にたまたま発見したのがヴルカヌスでした。海外に行きたい理由のひとつに“海外にある差別や偏見について自分の目で見て体験したい”というものがありました。また、交換留学で海外に行くのも良いけれど、インターンとして海外企業に所属する方が色々見える世界・出来る体験の幅が広がるのではと当時は考え、プログラムへの参加に挑戦しました。
なぜエストニア?
 マッチングの際、専門に合う研修先が3つありました。その中で唯一メジャーではない国がエストニアでした。周りの誰も行った事・住んだことのない未知な国で働くってわくわくするじゃないですか。そんな理由でエストニアを選びました。(あとこれは書くべきことではないと思いますが、エストニアについて調べた時、「エストニアは美女が多い」と記事で見かけたこともエストニアを選ぶとても大きなきっかけになりました。事実多かった。)
語学学校・ホームステイ イギリス・ボーンマス
 会社の公用語が英語だったため、語学研修はイギリス・ボーンマスで行いました。通っていた語学学校はボーンマス中心街にあり、またビーチまで10分の距離にありました。学校帰りに留学生同士でPubに行ったりビーチで遊んだりと、学校で習った英語をすぐ使える環境があったため楽しく、勉強があまり苦になりませんでした。私のホストファミリーは語学学校の先生ティーナとその夫の二人で、そこに3-4人の留学生が一緒に生活を送っていました。夕飯をいつも全員揃って食べるのですが、食後にティーナが入れるcuppa teaを飲みながら、お喋りするのが毎日の何よりも楽しみでした。
研修内容概要 エストニア・タリン
 イギリスでの語学研修後、エストニアの首都タリンにあるProtobios社で企業研修を行いました。Protobios社はバイオマーカーの探索を主に研究しているスタートアップ企業で、私もその実験・解析に参加させていただきました。学会発表や共同研究先への訪問等、外へ連れ出して貰うこともしばしばありました。また、エストニアはスタートアップへの支援が盛んなこともあり、よく関連企業間の交流イベントあるため、そこへ同行することが多々ありました。研修生という立場を利用して、色々な場所へ潜入できたのは貴重な体験でした。
研修中の気づき・学び
 最初の4カ月は実験・解析の補佐をメインでやっていたのですが、残り4カ月で一つプロジェクトを任せて頂きました。研修で学んだ技術を使って、当時私が大学院で研究していた皮膚病について解析してみなさいとの内容でした。プロジェクトを任されたことはとても喜ばしい事でしたしが、同時にプレッシャーを感じました。文献調査から実験・解析までを計画して仲間に仕事を振るのがすごく違和感でした。仕事を頼むってことが今までになかった自分にとってそこが一番壁に感じました。仕事を振るより振られる方が楽だったので。実際は頼んだら快く引き入れて貰えるし、得意な人に任せた方がいい結果出るわけで、仕事も回るわけですが、頼みにくい・自分で全部やるべきだって勝手に背負い込んでしまい、うまく仕事が回らない時がありました。後々上司と相談して解決したのですが、思った事・感じた事を異文化の中だからなのか、うまく吐き出せずに時間がかかってしまったことは大きな反省となりました。
研修以外の過ごし方・学び
インターンでの研修も大事ですが、エストニアの文化に浸ることも大事だと考え、現地の人と積極的に交流するようにしていました。友人に学校や幼稚園の先生がいたので、外国人ゲストとして現地の生徒と交流しました。
私が見たかったものについて
 私が当初一番見たかったものに”差別や偏見“がありましたが、一年間で多くのそれを知る事が出来ました。センシティブな内容なだけにここでは書けませんが、差別や偏見ってものは身近な存在だと感じました。アジア人に対する欧州人のそれといった想像していたものは意外となく、EUのそれぞれの国、民族同士間でのものを見る事がありました。EUという一つのくくりでまとまっているようでまとまっていない、複雑な事情を感じ取れたのが大きな学びになりました。
帰国後
 研修を終え大学院を卒業した今、化粧品会社で美についての研究をしています。美を通して自分の興味ある差別や偏見という問題に貢献できるのではと考えています。また、大学院での研究・エストニアでの研修の両方を活かすプロジェクトをしており、ヴルカヌスが自分のキャリアに大きな影響を与えるものになりました。
ヴルカヌスへの参加を考えている方へ
 ここにたくさんある体験談を見て、ちょっとでも気になったら迷わず選考を受けてください。次の一年間色んな事を自分の目で見て、耳で聞いて、体験しに行きましょう。
最後に
 ヴルカヌスを通して会ったすべての方々、ありがとうございます。とても楽しい一年になりました。
(2020年 執筆)

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