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森田 雄大
ヴルカヌス・イン・ヨーロッパ 2023年度派遣

語学研修 :スペイン語(スペイン)
企業研修:Vector Renewables

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1.ご自身のヴルカヌスでの経験を振り返って、期待は満たされましたか?

ヴルカヌス・イン・ヨーロッパでの経験は私の期待に応えるものでした。海外で「リアルな生活」を送ることができたからです。企業で働き、お給料をいただく経験を通して、海外で暮らすことの現実的な側面を知ることができました。

参加する前は、海外で働くことは日本で働くことよりも良いものだろうと漠然と考えていました。実際に、このインターンシップで特にワークライフバランスの取り方など、日本とは違う働き方を学ぶことができました。

しかし同時に、どこで暮らしても楽な道はないということも実感しました。例えば、上司の一人には生まれたばかりの赤ちゃんがいました。彼は育児のために頻繁にリモートワークをしたり、早めに退社したりしていましたが、その分、夜遅くまで働いていました。オフィスで赤ちゃんの写真を嬉しそうに眺めていた彼の笑顔は今でも忘れられません。

私も、会社の柔軟な働き方を活かして、ヨーロッパ中をたくさん旅行しました。それらの時間はかけがえのないものでしたが、同時に、課されたタスクは決められた期限までに終わらせる必要がありました。

ここで強調したいのは、会社側は私がどのように働きたいかについて対話する姿勢を持ってくれていた一方で、契約に基づき会社へ貢献することも求められていた、ということです。このヴルカヌス・プログラムでの経験は、ワークライフバランスや海外で暮らすということがどういうことかについて、私なりの納得のいく答えをくれました。本当に参加してよかったと思います。

 

2.自己評価はいかがですか?

ヴルカヌスを通じた私自身の最大の成長は、思ったことを直接伝える勇気、特に「ノー」と言う勇気を持てたことだと思います。スペインの人々は多くの日本人に比べて物事を直接的に表現する傾向があります。相手の意図を察し、間接的に伝えるコミュニケーションは素晴らしいスキルですし、私自身がそのような考え方を持っていることを誇りに思います。

しかし、時には誤解を避けるために、自分の意見をはっきりと述べることが求められました。自分が何をしたいのか、そして特に何ができないのかを明確に伝える必要があったのです。そうでなければ、「ノー」と言うまで仕事はどんどん割り振られてしまいました。

もう一つの例は、シェアハウスに住んでいた時のことです。ルームメイトの一人が、私が彼の物を盗んだのではないかと疑ってきました。私は彼に「やっていない」とはっきりと伝えました。後になって、彼の物は彼のカゴの中から見つかりました。はっきりと「ノー」と伝えることは、とても重要です。

今では、私の中には「日本的な」コミュニケーションと「ヨーロッパ的な」コミュニケーションを切り替えるスイッチがあります。どちらが良いという問題ではなく、両方の選択肢を持っていることが大切だと考えています。

 

.専門性はどのように深まりましたか?

まず、仕事で使えるレベルのスペイン語を習得することができました。業務は主に太陽光発電所の建設予定地の土地の評価についてでした。その中で、新しい発電所を建設するプロセスや、それに伴う障害について学びました。また、Microsoft Officeのソフトの扱いについても、より詳しくなりました。

 

4.現在の目標と野望は?

私の現在の目標は、日本での再生可能エネルギー発電所の開発に携わることです。ヴルカヌスのおかげで、スペインで発電所を建設するための土地評価を行うという貴重な経験をすることができました。そこで実感したのは、海外から導入できるスキルは多くある一方で、日本特有の事情も多く、異なるアプローチも必要だろうということです。将来的には、グローバルとローカルな再生可能エネルギー開発の架け橋のような存在になりたいと考えています。

 

5.当プログラムに参加を希望する日本の学生に向けてアドバイスをお願いします。

これからプログラムに参加する皆さんは、多くの困難に直面するでしょう。しかし、それと同じくらい多くの喜びに満ちた出来事も待っています。生涯の友となる人との出会いもあるかもしれません。何事も楽観的に捉え、困難を乗り越えていってください。困った時は、日欧産業協力センターのヴルカヌス担当者、語学学校の先生、会社の上司や友人に助けを求めてください。助けを求めることをためらわないでください。ただ、問題を解決するために、相手に何をしてほしいのかを明確に伝える必要があるかもしれません。

 

6.滞在中や帰国後に、面白いもしくは興味深いカルチャーショックのエピソードはありましたか?

トイレには気をつけてください。スペインの駅にはトイレがありません。もしあっても、有料です。私はどこへ行っても、まずトイレを探していました。日本に帰国して友人に最初に送った写真は、トイレの案内表示の写真でした。

 

*日欧産業協力センター ニュースレター掲載記事(英語/2024.10月発行)の体験談部分を和訳したものです。

 

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